韓国ゾンビ映画『#生きている』のネタバレあらすじと感想を紹介します。
ソウルの街にあふれかえった大量のゾンビ。
マンションの一室に身をひそめるジュノとユビンは、最悪の状況から無事に生還できるのか…?
『#生きている』の内容が気になっている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
韓国ゾンビ映画『#生きている』の作品情報
By Lotte Entertainment – <a rel=”nofollow” class=”external free” href=”https://www.sedaily.com/NewsView/1Z2WG8U6P4″>https://www.sedaily.com/NewsView/1Z2WG8U6P4</a>, Fair use, Link
原題 | #Alive |
タイトル | #生きている |
監督 | チョ・イルヒョン |
脚本 | マット・ネイラー |
公開年 | 2020年(Netflixオリジナル作品) |
キャスト | ユ・アイン パク・シネ ほか |
制作国 | 韓国 |
上映時間 | 98分 |
ジャンル | ホラー |
韓国ゾンビ映画『#生きている』のあらすじ【ネタバレなし】
ゾンビ襲来!マンションの一室から生還せよ
突如として街にゾンビがあふれかえり、マンションの一室に身をひそめるジュノ。
その向かいのマンションには、同じくひとりで生き延びているユビンがいた。
お互いの存在を認識した2人は励まし合いながら生活を続けていたが、尽きていく水と食料。
ゾンビに囲まれた状況で、2人は生き残ることができるのか……?
韓国ゾンビ映画『#生きている』の感想【ネタバレなし】
敵は走れるタイプのゾンビ!世相を反映する現代風ゾンビ映画
ひと口にゾンビと言っても、さまざまなパターンのゾンビがいます。
ゆっくりしか動けなかったり、走れたり、音に敏感だったり…。
本作のゾンビは走れるタイプのゾンビです。
昔の映画はヨタヨタと動くゾンビが多かった気がしますが、最近は動きが速いゾンビが多いですよね。
主人公が2人ともいい人なので、純粋に応援できます。
特徴的なのは、SNSやデジタル機器を駆使してゾンビに立ち向かうところ。
現代風のアレンジがおもしろいです。
意図したわけではないと思いますが、コロナ禍の生活を彷彿とさせる描写が出てくるのも見どころ。
あの頃の生活を思い出すと、ジュノの気持ちがなんとなく理解できるような気がします。
長すぎず、ハラハラするシーンも多いので、最後まで飽きずにたのしめました。
以下、ネタバレを含みます
主な登場人物とキャスト
映画『#生きている』の主な登場人物とキャストを紹介します。
ジュノ(演:ユ・アイン)
あるマンションの一室で父、母、姉と一緒に暮らしている青年。
いつもネットゲームばかりしていて、ロクに学校にも行っていません。
お調子者でどこか頼りないですが、心やさしい性格。
デジタル機器を駆使してピンチを乗り切ります。
ユビン(演:パク・シネ)
ジュノの向かいのマンションに住んでいる女性。
過去に山から滑落したことがトラウマで、高所恐怖症を抱えています。
警戒心が強く、冷静でしっかり者。
アウトドア用品で武装しています。
韓国ゾンビ映画『#生きている』のあらすじ【ネタバレあり】
映画『#生きている』のあらすじを結末までネタバレありで紹介します。
日常の崩壊
ゲームに明け暮れ、自堕落な生活を送るジュノ。
いつものようにネットゲームをしていると、スマホに緊急速報が入る。
ソウルの江北区で発生したゾンビが全国に広まり、各地で市民を襲っているというのだ。
おそるおそる玄関のドアを開けると、1人の青年が部屋へ飛び込んできた。
ニュースでは、ゾンビに噛まれると感染すること、感染すると目から出血することなどが報道されている。
青年には感染の兆候が現れていた。
ゾンビになった青年はジュノに襲いかかる。
ジュノは必死に抵抗し、なんとか青年を追い出した。
ジュノの両親と姉は外出中で、家にひとりぼっち。
すると、母から「帰れそうにない。どうにか生き残って」とメッセージが入る。
2日目、ネット上には救援を求める投稿があふれていた。
ジュノも自宅の住所を書いた紙を持って写真を撮り、「#살아남아야한다(生き残らねば)」とハッシュタグをつけて救援要請を投稿する。
家族に電話をかけようとするが、電波が悪くてつながらない。
高い位置からなら電話がつながると知ったジュノは、部屋の外にドローンを飛ばす。
ある程度の高さまできたとき電話がつながったが、ドローンの充電切れで会話はできなかった。
その夜、マンションの外で1人の女性警察官がゾンビに立ち向かっていた。
ベランダからその姿を見ていたジュノは「やめろ!」と叫ぶが、彼女はゾンビに襲われてしまう。
しかもその声に反応して1体のゾンビがジュノの部屋に侵入。
ジュノはゾンビをベランダにうまく誘導して突き落としたが、食料の大半がダメになってしまった。
一筋の光
10日目には水も食料も尽きかけていた。
ラジオにイヤホンプラグを挿して緊急災害放送を聞こうとするが、家にワイヤレスイヤホンしかなく、電波を受信できない。
15日目、母から音声メッセージが入る。
久しぶりに聞く母の声に安堵の涙をこぼすジュノ。
しかし、メッセージは母の悲鳴を最後に途切れていた。
ジュノの家族はゾンビに襲われてしまったのだ。
ジュノは怒りに身を任せて部屋を飛び出すが、大量のゾンビに太刀打ちできず、部屋に逃げ戻るしかなかった。
20日目、限界を迎えたジュノは自殺を図る。
すると突然レーザーポインターの光が現れ、「NO(ダメ)」の文字を照らし出す。
その光は、向かいのマンションにいるユビンがジュノを助けようと照らしたものだ。
自分以外の生存者がいることを知り、生きる希望を見出したジュノ。
その日からジェスチャーやモバイル端末に映した文字を使って、2人はコミュニケーションをとるようになった。
さらにドローンを使ってお互いの部屋のベランダの間にヒモをつなぐことで、物資を送りあえるようになった。
とはいえ、食料は残り少ない。
そこでジュノは、部屋を出て物資を調達することに。
ゾンビに襲われそうになりながらも、食料やイヤホンプラグ、トランシーバーなどを手に入れた。
トランシーバーを使って2人が話していると、大量のゾンビがマンションに押し寄せてくる。
ジュノは空き部屋に電話をかけ、その呼び出し音でゾンビの注意を引くことでなんとかピンチを切り抜けた。
しかし、ゾンビに襲われるのも時間の問題だ。
もう1人の生存者
2人は部屋からの脱出を決意。
ひと気がなく、より安全だと思われる8階へ避難することに。
ベランダから地上へ降り、ゾンビを振り払いながら8階を目指す。
途中でゾンビに追いつかれそうになったが、8階の住人が部屋にかくまってくれたため命拾いした。
住人の男性はずっと1人でこの部屋に隠れていたそうだ。
彼はジュノとユビンに水と食事を出してくれた。
とはいえ簡単に他人を信じられる状況ではなく、口をつけるのをためらう2人。
男性が目の前で同じ水を飲むのを見て、ようやく警戒を解いた。
男性によると、もうすぐ救助隊が来るらしい。
水と食料は十分に残っているから、それまでここで待っていれば大丈夫だという。
その言葉を聞いた2人は安堵の表情を浮かべる。
ところが、ユビンはある違和感を抱いた。
男性は1人だと言ったが、部屋にはいくつものベビー用品が置かれているのだ。
「子どもがいるのか」と問うと、男性は「いや、だが子どもが2人来た」と意味深な返答をする。
その直後、ジュノとユビンは倒れ込んでしまう。
男性に薬を盛られていたのだ。
ユビンは両手を拘束された状態で別の部屋に連れていかれ、外側から鍵をかけられた。
その部屋にいたのは1体の女性ゾンビ。
男性の目的は、ゾンビになった妻に食事(生きた人間)を与えることだったのだ。
男性は「こうでもしないと妻は飢え死にしてしまう。仕方ないんだ」とつぶやく。
ユビンの悲鳴を聞いて目を覚ましたジュノは、助けてくれるよう男性を説得する。
しかし、男性は「妻を救うことが罪か?」と聞く耳を持たない。
そして、ついにユビンの悲鳴は聞こえなくなった。
結末
男性は部屋の鍵を開け、中の様子をうかがう。
そこにはゾンビを羽交い締めにしたユビンの姿。
ユビンは男性に向かってゾンビを突き飛ばす。
肩を噛まれながらも、「これでいい。大丈夫だ」と妻の身体を抱きしめる男性。
そんな姿に心を痛めながら、ユビンは男性とゾンビに向けて銃の引き金を引いた。
銃声に反応して大量のゾンビがマンションに押し寄せてくる。
もう逃げられないと感じたユビンは、ジュノに「人間であるうちに自分を銃で撃ってほしい」と涙ながらに訴える。
ジュノは覚悟を決めてユビンに銃を向けるが、引き金を引くことはできなかった。
すると、部屋の外からヘリコプターの音が聞こえてきた。
救助隊がやってきたのだ。
2人は慌てて部屋を出て、屋上を目指す。
しかしゾンビの数が多すぎて、階段で足止めを食らってしまった。
どうにか屋上にたどり着いたものの、ヘリコプターの姿はどこにもない。
絶望する2人。
ドアのバリケードを破り、屋上へゾンビが侵入してくる。
もうダメかと諦めかけたそのとき、2人の背後からヘリコプターが現れた。
救助隊はSNSの救援要請をもとに生存者を探しており、ジュノの投稿を見て駆けつけてきたのだ。
ジュノとユビンはヘリコプターに乗せられ、安堵の表情を浮かべるのだった。
韓国ゾンビ映画『#生きている』の感想【ネタバレあり】
開始わずか3分で街にゾンビがあふれ、パニック状態となります。
スピード感がすごい。
本作で特に印象的なのは、コロナ禍の生活とリンクしているところ。
感染しないために部屋に閉じこもり、人とのつながりはSNSか通話のみ。
いつ終息するかわからない不安を抱えたままひとりで過ごす。
そして同じ情報をくり返し、何の解決にもならないヨガか何かの呼吸法をレクチャーするテレビ番組。
まさに規制が最も厳しかった2020年に見た光景そのものです。
公開が2020年6月ということで意図したわけではないと思いますが、世相を反映するような設定に驚きました。
また、SNSやドローンを駆使しているのも今っぽいです。
対ゾンビ戦でドローンが使えると強いですよね。
韓国のゾンビドラマ『今、私たちの学校は…』でもドローンを使っていましたし…。
この先もし空飛ぶ車なんかが普及したら、人間vsゾンビの空中戦がはじまるのでは?などと淡い期待をしています(笑)。
ラストはジュノがSNSにアップした救助要請のおかげで無事に救助され、ハッピーエンド。
序盤では「そんな投稿に意味があるの?」と思ってしまった行動が命を救いました。
しっかり伏線とタイトルを回収してくるあたり、お見事です。
韓国ゾンビ映画『#生きている』のあらすじと感想まとめ
今回は、韓国ゾンビ映画『#生きている』のネタバレあらすじと感想を紹介しました。
ゾンビ映画はたくさんありますが、現代風のアレンジが効いていておもしろかったです。
この先もゾンビ映画はどんどん進化していきそうですね。