映画『ホステル』のネタバレ&感想・考察を紹介します。
バックパッカーの3人組がやってきたのは、男の楽園のような町。
しかし、その町には恐ろしい秘密が隠されていて…。
グロテスクなシーンの数々で世界中を恐怖させた本作。
「興味はあるけど映画を見るのは怖い」と思っている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
2作目『ホステル2』はこちら↓
3作目『ホステル3』はこちら↓
スプラッターが苦手な方はご注意ください
映画『ホステル』の作品情報
原題 | Hostel |
タイトル | ホステル |
監督 | イーライ・ロス |
脚本 | イーライ・ロス |
公開年 | 2006年 |
キャスト | ジェイ・ヘルナンデス デレク・リチャードソン エイゾール・グジョンソン ほか |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 93分 |
ジャンル | ホラー スプラッター |
映画『ホステル』のあらすじ【ネタバレなし】
楽園の裏に隠された秘密!旅行者に待ち受ける恐怖の結末とは?
バックパッカーとして旅をする男性3人組のパクストン、ジョッシュ、オリー。
道中で「ホットで最高の女たちがいる町がある」という情報を聞き、さっそく向かうことに。
その町というのは、スロバキアのプラティスラバ。
最初は楽園のように思えたが、この町には恐ろしい秘密があった。
何も知らない3人に悪夢のような出来事が襲いかかり……。
映画『ホステル』の感想【ネタバレなし】
とにかくグロいシーンが強烈!おもしろいけどとにかくグロい!
あらすじだけを見ておもしろそうだと思い見始めたのですが、めちゃめちゃグロかったです。
スプラッターだと思っていなかったんです…。
ちゃんと確認しなかったのが悪いんですけどね。
心の準備ができていないとしんどい…。
しかし、イーライ・ロス監督作だと知って納得。
なるほど、あの『グリーン・インフェルノ』の監督だったのか…。
しかも製作総指揮はタランティーノです。
グロ耐性がない人にはまったくおすすめできません。
でも耐性がある方であれば、たのしめると思います。
何せあの手この手で拷問の限りを尽くしていますからね。
思わずギョッとするような拷問の数々が強烈でした。
以下、ネタバレを含みます
主な登場人物とそれぞれが受けた拷問
映画『ホステル』の主な登場人物と、それぞれが受けた拷問の内容を紹介します。
パクストン(演:ジェイ・ヘルナンデス)
アメリカ人の大学生。
論文を書くため、バックパッカーとしてヨーロッパを旅しています。
女性あそびも旅の目的の1つ。
ケンカっぱやく、イタズラ好きな一面があります。
<パクストンが受けた拷問>
- カギ爪のような器具で太ももを刺される
- チェーンソーで手の指を切断される
ジョッシュ(演:デレク・リチャードソン)
パクストンと一緒に旅をする友人のアメリカ人。
お金で女性を買うのに抵抗がある様子。
<ジョッシュが受けた拷問>
- 電動ドリルで脚・胸・腕に穴を開けられる
- ペンチでアキレス腱を切られる
- ナイフで首を切られる
オリー(演:エイゾール・グジョンソン)
陽気なアイスランド人。自称・夜の帝王。
旅の途中でパクストンたちと意気投合し、一緒に行動しています。
かなりの女性好きですが、実は妻子持ち。
<オリーが受けた拷問>
- 頭と胴体を切断される
カナ(演:ジェニファー・リム)
パクストンたちと同じスロバキアのホステルに宿泊している日本人女性。
友人のユキと一緒に行動しています。
<カナが受けた拷問>
- バーナーで顔を焼かれる
ユキ(演:Keiko Seiko)
カナの友人。
オリーと一緒に姿を消しました。
<ユキが受けた拷問>
- ペンチで足の指を切断される
アレックス(演:ルドミール・ブコヴィ)
パクストンたちが旅の途中で出会った青年。
ヨーロッパ中の女性を斡旋する裏の仕事をしています。
パクストンたちに「ホットで最高の女たちがいる町」を紹介した人物。
映画『ホステル』の結末
映画『ホステル』のあらすじを結末までネタバレありで紹介します。
Il y a des vacances inoubliables. Mais pas pour les bonnes raisons.
— Netflix France (@NetflixFR) October 13, 2021
Pour les frissons d’octobre : le film Hostel d’Eli Roth, avec Quentin Tarantino en producteur délégué, c’est dispo. pic.twitter.com/oLGb18np35
次々と姿を消す旅行者たち
スロバキアへ向かう列車のなかで、パクストンたちはオランダ人の紳士と出会う。
その紳士によると、「スロバキアでは金さえ払えば何でもできる」とのこと。
実際に到着してみると、話に聞いたとおりそこは楽園のような町だった。
パクストンたちは、スベトラニャとナターリアという女性と親しくなり、たのしい夜を過ごす。
治安が悪く、子どものギャング集団に遭遇したものの、列車で出会った紳士に助けてもらった。
その翌日、オリーは姿を消した。
どうやらオリーは、同じホステルに宿泊していたユキと一緒にこの町を出たらしい。
パクストンとジョッシュは、今夜はこの町に滞在することにした。
実はこのとき、オリーとユキは恐ろしい拷問を受けていたことをパクストンたちはまだ知らない。
その夜、パクストンとジョッシュはまたスベトラニャとナターリアとともに過ごす。
ところが、どうにも気分がすぐれない。
パクストンはトイレと間違えて入った倉庫のなかで、ジョッシュはホステルの一室で眠りについた。
ジョッシュが目を覚ますと、手足を拘束されて身動きがとれない状態になっていた。
そこに列車で出会った紳士が現れ、ジョッシュに凄惨な拷問を加える。
最終的にジョッシュは殺されてしまった。
一方、倉庫で目を覚ましたパクストンは、ジョッシュを探しに行く。
この町は何かがおかしい。
不審に思ったパクストンは、スベトラニャとナターリアを問い詰める。
すると彼女たちは、「オリーとジョッシュは“アート・ショー”にいる」と答えた。
恐怖の“エリート・ハンティング”
パクストンは、ナターリアに連れられて“アート・ショー”の会場である廃墟へ向かった。
そこでは恐ろしい拷問がおこなわれていたのだ。
身体を拘束されたパクストンは部屋に運ばれ、拷問を受ける。
隙をついて何とか部屋から逃げ出すと、別の部屋で遺体となったジョッシュと再会する。
パクストンは廃墟内を逃げまわり、更衣室にたどり着いた。
ロッカーにあったスーツに着替えると、ポケットから1枚の名刺を見つける。
“エリート・ハンティング”
アメリカ人 2万5千ドル
ヨーロッパ人 1万ドル
ロシア人 5千ドル
この廃墟は、金を払って殺人をたのしむ場所だったのだ。
どうやら標的の人種によって金額が変わるらしい。
パクストンは、“エリート・ハンティング”の客になりすまして廃墟を脱出した。
ちょうどそのとき、廃墟から女性の悲鳴が。
パクストンが廃墟へ引き返すと、そこにはひどい拷問を受けたカナの姿。
パクストンはカナを連れて廃墟から脱出し、車を奪って逃走する。
その道中で、アレックス、スベトラニャ、ナターリアの3人を発見。
パクストンは車を急発進させ、すべての元凶である3人をはね飛ばした。
後ろから“エリート・ハンティング”の追手が迫ってくる。
すると、子どものギャング集団が現れ、パクストンの車を取り囲む。
パクストンはギャング集団を賄賂(風船ガム)で買収し、追手を追い払ってくれるように頼む。
交渉に応じたギャング集団は追手に襲いかかり、殺害した。
しばらく車を走らせると、警察が検問をおこなっていた。
“エリート・ハンティング”は町ぐるみでおこなっており、警察もグルなのだ。
仕方なくパクストンたちは車を捨て、歩いて駅に向かうことに。
結末
パクストンとカナは、どうにか駅にたどり着いた。
ところが、駅の看板に映った自分の姿を見て絶望したカナは、ホームから飛び降り自殺をしてしまった。
その騒ぎに紛れて列車に乗り込んだパクストン。
すると後ろの席から聞き覚えのある男性の声が聞こえる。
行きの列車で出会ったあの紳士だ。
紳士が列車を降りてトイレへ向かうと、パクストンはその後ろをついていく。
紳士が個室に入ると、足元に“エリート・ハンティング”の名刺が落ちていることに気がつく。
名刺を拾おうとしたところをパクストンが押さえつけ、紳士の手の指を切断。
続けて紳士の頭を便器につっこみ、首を切って殺害した。
その後、パクストンは何事もなかったかのように列車に乗って立ち去るのだった。
映画『ホステル』の見どころ
映画『ホステル』の見どころを3つ紹介します。
見どころ1:楽園から突如として突き落とされる地獄
パクストンたちはナイスバディな美女に囲まれ、お酒あり薬ありの最高な夜を過ごします。
ところが事態は一変。
恐怖の拷問ショーに変わります。
楽園からの落差が激しすぎて、「あれ?さっきまでのおねーちゃんたちとのパーティーは夢?」という感覚に陥りました。
ついさっきまで楽園にいたのに、急に地獄に突き落とされるのはかなりしんどいです。
見どころ2:強烈な拷問シーン
拷問シーンは見るに耐えません。
凄惨な拷問の数々…出し惜しみがまるでありません。
標的にされた人々の悲鳴が響きわたる廃墟内は、阿鼻叫喚の地獄です。
そして拷問された死体はまるでモノのように扱われ、焼却処分されます。
パクストンが死体処理部屋に行き、遺体となったジョッシュと目が合うシーン。
友人とまさかこんなかたちで再会することになるとは…。
焼けただれたカナの眼球をパクストンがハサミでちょん切るのも、なかなかショッキングでした。
見どころ3:華麗なる復讐劇
終盤、アレックス、スベトラニャ、ナターリアを車ではねるパクストン。
パクストンたちが受けた仕打ちに比べれば甘いですが、復讐できたことにスッキリします。
そして子どものギャング集団による追手の撃退。
ギャング集団が最初に登場したときは怖かったですが、味方になればこれほど心強いことはありません。
子どもたちの連携プレーが爽快です。
ただ、撃退後にギャングのリーダーが仲間に報酬の風船ガムを手わたすシーンは少し切なくなりました。
この子たちはまだ幼い子どもなんだよね…。
列車に乗って逃げ切ったパクストンは、”エリート・ハンティング”会員の紳士に復讐します。
この紳士は、ジョッシュを拷問の末に殺害した人物。
”エリート・ハンティング”などという、残虐で非人道的な行為をしたことへの報いです。
指を切り落としたのは、パクストン自身が受けた拷問に対する報復ですね。
自分は狩りをする側だと思っている男性が、最後に復讐を受けるのはスカッとします。
映画『ホステル』の感想【ネタバレあり】
旅行でフラッと立ち寄ったらこんなことになるなんて…。
血の質感や、グチャっていうあの音がまた生々しい…。
特に嫌なシーンはジョッシュがアキレス腱を切られるシーンですね。
画面には映らないものの、絶対にやられてるって思わせるのがうまい。
スロバキア行きの列車で出会った紳士の「金さえ払えば何でもできる」という言葉。
まさかその「何でも」に殺人が含まれているなんて思いませんよね。
「ホットで最高の女たちがいる町」なんて行くに決まっているじゃないですか。
あの町に引き込んだアレックスを絶対に許せません。
あと、カナが自殺を選んだのは悲しかったです。
たしかに自分があんな姿になっていると知れば絶望しますよね。
仮に生きて帰ったとしても、つらい日々が待っていたことでしょう。
でもパクストンが危険を顧みず救った相手だったので、生き残ってほしかった…。
最後に復讐できたのはよかったです。
そうでもしてくれないと、亡くなった人たちが報われません。
考察:”エリート・ハンティング”の標的はどんな人?
どんな人が”エリート・ハンティング”の標的になるのでしょうか。
それはこの町にやってきた旅行者全員なのだと思います。
町は全体的に寂れた印象で、特に観光するような場所はなさそうです。
わざわざこの町に旅行でやってくる人はいないでしょう。
ガイド本にも載っていない場所らしいですからね。
この町へやってくる観光客は、基本的にアレックスに誘導されてきた人たち。
会員証を持たない旅行者はすべて標的なのです。
アレックスの役割は、”エリート・ハンティング”会員からの条件に合う旅行者を見つけて、町に誘導すること。
アレックスのような調達担当が各地に何人もいるのかもしれませんね。
美女とたのしく過ごせる町ということで、男性旅行者の誘導はできそうですが…。
カナとユキはなぜやってきたのかが少し気になります。
余談ですが、金を積めば殺人を体験できる”エリート・ハンティング”のような裏ビジネスがタイにあるそうです。
調べてみましたが詳細はわかりませんでした。
(裏ビジネスなのでそんなに簡単に情報を得られるはずないですね。)
映画『ホステル』ネタバレ&拷問シーンまとめ
今回は、映画『ホステル』のネタバレ&感想・考察を紹介しました。
とにかくグロいシーンが強烈な本作。
耐性がないと相当キツイ映画です。
続編が2、3とありますが、きちんと心の準備をしてから鑑賞することをおすすめします。