映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』ネタバレ&感想!シリーズ2作目

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン_アイキャッチ

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』のネタバレあらすじ&感想を紹介します。

ミステリーゲームに招待された名探偵・ブランと7人の著名人たち。

リゾート気分でゲームをたのしむ予定だったが、本物の殺人事件に巻き込まれることになり…。

映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』の続編となる本作。

内容が気になっている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

シリーズ1作目『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』はこちら↓

目次

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』の作品情報

原題Glass Onion: A Knives Out Mystery
タイトルナイブズ・アウト:グラス・オニオン
監督ライアン・ジョンソン
脚本ライアン・ジョンソン
公開年2022年
キャストダニエル・クレイグ
エドワード・ノートン
ジャネール・モネイ
キャスリン・ハーン
ケイト・ハドソン ほか
制作国アメリカ
上映時間139分
ジャンルミステリー

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』のあらすじ【ネタバレなし】

孤島で起きた殺人事件。歪な人間関係が引き起こした悲劇の真相とは

天才IT社長・マイルズから招待状を受け取り、プライベートアイランドにやってきた7人の仲間たち。

マイルズは、そこでミステリーゲームを開催するという。

なぜか名探偵・ブランにも招待状が届き、ゲームに参加することに。

ただのゲームのはずだったが、本当に殺人事件が発生し……。

主な登場人物とキャスト

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』の主な登場人物とキャストを紹介します。

ブノワ・ブラン(演:ダニエル・クレイグ)

数々の難事件を解決してきた名探偵

マイルズたちとは面識がありませんが、なぜか招待状が送られてきました。

抜群の推理力を持っているものの、空気を読めないのが惜しいところ。

マイルズ(演:エドワード・ノートン)

巨大ハイテク企業・アルファの社長で大富豪

現状を大きく変える活動をしている自身や仲間たちのことを「破壊者」と呼んでいます。

仲間たちを豪華な旅行に招待するのは毎年の恒例行事です。

アンディ(演:ジャネール・モネイ)

マイルズとともにアルファを創設した人物。

しかし、ある理由でマイルズからアルファを追い出されてしまいました

仲間たちとも疎遠になっていたので、今回の旅行が久しぶりの再会です。

クレア(演:キャスリン・ハーン)

コネチカット州知事。

もともとは普通の主婦でしたが、マイルズの支援を受けて上院議員に立候補しています。

バーディ(演:ケイト・ハドソン)

元・カリスマモデルで、元・ファッション雑誌の編集長。

マイルズから資金を得て、自身がデザインした高級ジャージが大ヒットしました。

自由奔放な性格で、SNS上で差別的な発言をくり返しては炎上しています。

ペグ(演:ジェシカ・ヘンウィック)

バーディのアシスタント。

炎上の火消しは彼女の役目で、バーディの行動にいつもふりまわされています。

バーディとともにキャリアを歩んできたため、もしバーディが破滅したらペグも終わりです。

デューク(演:デイブ・バウティスタ)

マイルズの後押しを受けて、ライブ配信サイトで活躍するインフルエンサー。

男尊女卑的な考えを持っていますが、ママには頭が上がらない様子。

いつも銃を持ち歩いています。

ウィスキー(演:マデリン・クライン)

デュークのアシスタントで恋人

実は、彼と付き合っているのは自分の名前を売るためなんだとか…。

ライオネル(演:レスリー・オドム・Jr.)

アルファ社の科学者。

マイルズが注目している新型燃料「クリア」の実験の責任者

マイルズからの無茶ぶりに手を焼いていますが、彼の才能を尊敬しています。

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』のあらすじ【ネタバレあり】

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』のあらすじを結末までネタバレありで紹介します。

天才社長と訳アリな仲間たち

ある日、天才IT社長・マイルズから招待状を受け取り、一同はプライベートアイランドへやってきた。

マイルズは島でミステリーゲームを企画しているという。

島には大きな屋敷やプールがあり、まるでリゾート地のよう。

屋敷の屋上にある「グラス・オニオン」と名づけられたガラス張りの部屋がマイルズの書斎だ。

実は、マイルズはブランを招待した覚えがないらしい。

仲間の誰かがイタズラで招待したのだろう。

とはいえ、名探偵がミステリーゲームに参加してくれるのはおもしろいと歓迎された。

マイルズいわく、仲間たちは「破壊者」という共通点でつながっているという。

「破壊者」とは、うんざりするような既存の仕組みや規範を破壊する者のことだ。

そんな話をしていると、アンディがある事実を暴露する。

仲間たちのもうひとつの共通点は、みんなマイルズの金に寄生していること。

そして金のためなら友人さえも裏切る、と。

これ以外にも彼らは問題を抱えているようだ。

みんながいない所で、ペグはマイルズに何かを必死に訴えかけている。

そしてデュークはマイルズとウィスキーの浮気現場を発見。

ブランは彼らの様子をこっそり目撃するのだった。

夕食の時間になり、みんなが広間に集まってきた。

豪華な広間でひと際目を引くのは、ルーヴル美術館からレンタルしたモナリザの絵画

絵画は強化ガラスで厳重に守られているが、こっそりセキュリティ解除ボタンを仕込んである

せっかくレンタルしたのに、ガラス越しに見るのは味気ない、というのがマイルズの言い分だ。

彼はモナリザのように長く愛される不滅の存在を生み出すのが目標らしい。

その目標を達成するため、マイルズは「クリア」という新型の燃料に注目した。

島の動力はすべて「クリア」でまかなわれている。

彼は今後「クリア」を売り込んでいく考えだ。

しかし、この話を聞いた仲間たちに明らかに動揺が走った。

「クリア」の安全性はまだ確認できておらず、実用化には早いとマイルズ以外の誰もが考えているからだ。

事件

その後、マイルズ主催のミステリーゲームがおこなわれる。

マイルズは難問だと豪語していたが、ブランは空気を読まずにあっさり解決してしまった。

書斎へ戻ったマイルズは、かなり不満げだ。

そんな彼に対してブランは、さっさとタネ明かししたのはマイルズを守るためだという。

仲間たちはマイルズから金銭的な見返りを受ける代わりに、弱みを握られている。

そのため、誰かがミステリーゲームに乗じてマイルズを殺害してもおかしくはないのだ。

一方、広間に残った仲間たちは過去の一件をめぐって揉めていた。

実は、マイルズと仲間たちは手を組んでアンディをアルファ社から追い出した過去がある。

しばらく疎遠になっていたアンディが現れたのは、何か目的があるからなのではないかと疑っていたのだ。

言い争いの末、アンディは広間を立ち去ってしまった。

マイルズとブランが入れ替わりで広間へ戻ってきたが、気まずいムードだ。

気分を変えようと酒をひと口飲んだ途端、急に苦しみはじめるデューク

そのまま倒れ込み、息を引き取った。

パニック状態になる一同だったが、明日の朝まで警察は来られないらしい。

デュークの様子から、ブランは毒物による殺人を疑った

すると、マイルズはデュークの使ったグラスが自分のものであることに気がつく。

デュークは間違えてマイルズのグラスを使ったせいで死んでしまったようだ。

しかもデュークが常に身につけていた銃がなくなっている。

一同は姿を消したアンディを手分けして捜すことに。

どうにか彼女を見つけ出したブランは、事件解決のため協力を求める

そこへ突然、1発の銃声。

何者かによってアンディが撃たれたのだ。

胸から血を流して倒れるアンディ。

もう助からないと判断したブランは、一同を連れてひとまず広間へ戻ることにした。

一連の出来事の裏側

ここで、時は一同が島へやってくる前に戻る。

アンディの双子の妹・ヘレンがブランのもとを訪ねてきた。

ヘレンによると、数日前にアンディが自殺したという。

アンディは亡くなる直前、かつての仲間であるクレアたちにメールを送っていた。

マイルズの帝国を壊す証拠を見つけた。罪を償うチャンスがほしければ連絡して」と。

そもそも、アンディと仲間たちが対立したきっかけは、マイルズが「クリア」に取りつかれたことにある。

彼はアルファ社の資金の大半を「クリア」につぎ込もうとしたが、アンディが反対したからだ。

対立は裁判にまで発展し、2人は会社創立のもとになったアイデアの知的所有権をめぐって争うことに。

もともとアルファ社はアンディが1枚のナプキンに書いたアイデアをもとに創立された。

仲間たちもそのことを知っていたはずなのに、裁判で「ナプキンにアイデアを書いたのはマイルズだ」と証言。

仲間たちが嘘をついたためアンディは裁判に負け、会社を追われることになった。

アンディの死後、自宅が荒らされ、1通の赤い封筒がなくなっていた

封筒の中身は証拠のナプキンだ。

ヘレンは姉が自殺ではなく、封筒を奪った人物に殺されたと考えていた。

そこでブランに真相を解明してもらうため、依頼にやってきたというわけだ。

とはいえ、部外者であるブランがいきなり押しかけても仲間たちに怪しまれるだけ。

そのためアンディの死を伏せて、ヘレンがアンディになりすまして島へ同行することになった。

島に着いたヘレンは、仲間たちのアンディ殺害の動機を探る。

ところが、みんなマイルズを殺害する動機はあっても、アンディを殺害する動機は見つからない。

次の手段として、例の封筒を持っている人物を探すことに。

マイルズに封筒をわたす必要があるため、犯人は島へ持ち込んでいるはずだからだ。

その途中でヘレンは銃で撃たれてしまう。

しかし、ポケットに入れていた手帳に弾が当たったため、彼女は無事だった。

結末

ブランはホットソースを使って血を偽装し、ヘレンに死んだフリをするよう指示する。

一同を広間に集めて時間を稼いでいる間に、ヘレンが封筒を探す作戦だ。

広間へ移動したブランは、島で起こった一連の事件の真相を話しはじめる。

まず、天才といわれるマイルズは、実はただのバカだという。

アルファ社のアイデアも、ミステリーゲームのトリックも、すべて他人から盗んで天才のフリをしていただけ。

デュークを殺害したのはマイルズだ。

あのときデュークはグラスを取り違えたのではなく、マイルズがわざと自分のグラスをわたしていた。

殺害の動機は、マイルズがアンディを殺害したことをデュークに悟られたから。

アンディが亡くなった日、マイルズが彼女の家から車で走り去る姿をデュークは目撃していた。

その後、ニュースでアンディの死を知り、マイルズが怪しいと気づいたのだ。

殺害に使用したのはパイナップルジュース。

デュークはパイナップルアレルギーであり、死因はアナフィラキシーショックだった。

ヘレンを撃った犯人もマイルズだ。

ここで例の封筒を持ってヘレンが広間へやってくる。

封筒はグラス・オニオンに隠されていた

ヘレンは中に入っていたナプキンを突きつけ、マイルズを問いつめる。

ところが、マイルズはナプキンに火をつけて燃やしてしまった

これでアルファ社のアイデアがアンディのものであるという証拠がなくなってしまったのだ。

ブランは「私は君に勇気を与えることしかできない」と言ってアンディに酒をわたし、広間を立ち去った。

アンディは覚悟を決めたように酒を飲み干すと、広間に置かれた大量のオブジェを次々と破壊。

さらにオブジェに火をつけ、そこへ「クリア」のカケラを放り込む

ブランは酒と一緒に「クリア」のカケラもわたしていたのだ。

その瞬間、爆発が起こり、炎が部屋を包む

すかさずヘレンはモナリザのセキュリティ解除スイッチを押下。

あっという間にモナリザは燃え落ちていった

まさに「破壊」だ。

「クリア」があのモナリザを燃やしたとなれば、世間からの評価は最悪なものになるだろう。

マイルズはもう終わりだ。

マイルズを法的に裁くことはできなくなったが、これでアンディの無念を晴らすことはできた

今となっては、マイルズの味方をする仲間たちは誰もいない。

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』の感想【ネタバレあり】

孤島で起こった殺人事件。

訳アリな仲間たち。

本格的なミステリー&どんでん返しの展開が見応えありました。

大富豪とその金に寄生する関係者たちという構図や匿名の招待は前作と同じですね。

まず、出だしの招待状の開封シーンから心をつかまれました

複雑なパズルを次々と解いていく仲間たち。

これからどんなミステリーがはじまるのかワクワクさせられます。

ミステリーゲームがはじまったと思いきや、あっという間に解決してしまうブラン。

空気読まなさすぎて笑っちゃった。

島では仲間たちの複雑な関係性が映し出され、誰もが犯人になりうるという状況

てっきりマイルズが標的にされるのかと思いましたが、犠牲者はデュークでした。

そこから解答編のはじまりです。

実はブランとヘレンが手を組んでいたことが明かされたときは「おお!」思いました。

そしてすべてマイルズの自作自演だったという事実には驚きです。

彼の代わりにデュークが殺されたと思っていたので、完全にだまされました

マイルズがただのバカだったことにもびっくりだよ。

ラストはヘレンがマイルズの屋敷に火をつけ、すべてを破壊。

結局、マイルズや仲間たちは「破壊者」に憧れる存在でしかなかったのです。

真の「破壊者」はヘレンでした。

仲間たちは最終的にマイルズから離れていきましたが…。

さんざん金の乳房に吸い付いてきたのに、あっさり離れるなんて薄情だな、と思ってしまいました。

屋敷を破壊したあと、自分たちは最初からアンディ(ヘレン)の味方でした、みたいなすっきりした顔してましたし…。

彼らもマイルズと同罪なんだけどね。

そんなことを思いつつ、最後までたのしく見られました。

まさに玉ねぎの皮をむくように、スルスルと真相が解き明かされていくのが爽快。

コメディ要素も多いので、本格ミステリーを気軽にたのしみたい人におすすめです。

映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』ネタバレまとめ

今回は、映画『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』のネタバレあらすじ&感想を紹介しました。

軽快なストーリー展開と予想外のトリックが魅力の本作。

畳みかけるような種明かしや、スカッとするラストも最高でした。

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