【ネタバレ&感想】映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』

MONDAYS(2022)_アイキャッチ

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』のネタバレあらすじ&感想を紹介します。

ある日、タイムループに気づいた会社員の朱海。

タイムループを終わらせて、ブラックすぎる労働環境から解放されたいのに、上司はこの事実になかなか気づいてくれなくて…。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』の内容が気になっている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

目次

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』作品情報

タイトルMONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない
監督竹林亮
脚本夏生さえり
竹林亮
公開年2022年
キャスト円井 わん
マキタスポーツ
長村航希
三河悠冴
八木光太郎
髙野春樹 ほか
制作国日本
上映時間82分
ジャンルコメディ

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』あらすじ【ネタバレなし】

ここは広告代理店。

社員たちは残業・休日出勤が当たり前の多忙な日々を送っている。

ある日、後輩から「自分たちはタイムループしている」と聞かされた朱海。

ループから抜け出すには、永久部長にこの事実を認識してもらうしかない。

その日から朱海たちのタイムループ脱出作戦がはじまる。

なかなか信じてくれない部長を説得し、前に進むことができるのか……。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』感想【ネタバレなし】

ブラックな労働環境がくり返される最悪な1週間。

タイムループを自覚したうえで何度もくり返すのは地獄でしかないですよね。

そんな状況のなか、朱海たちが上司を説得しようと悪戦苦闘する姿がおもしろかったです。

タイムループしているので何度も同じシーンが出てくるのですが、見せ方がお見事なので飽きませんでした。

上映時間が82分とコンパクトなのもいいですね。

そして登場人物がいい味を出しています

特にクライアントの崎野が「イヤなクライアント」を凝縮したような人物なのがたまりません。

彼の「お疲れっすー」にゾワッとする人も多いのではないでしょうか(笑)。

笑いどころも多く、数えきれないくらい笑いました。

週末の夜にサクッとたのしむのがおすすめです。

主な登場人物とキャスト

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』の主な登場人物とキャストを紹介します。

吉川朱海(演:円井 わん)

広告代理店に勤める女性。

今担当している仕事が終わったら、憧れの木本事務所に転職する予定です。

仕事熱心なあまり周りが見えておらず、恋人との関係もうまくいっていません。

永久茂 (演:マキタスポーツ)

広告代理店の部長。

お調子者で、部下から冷たい視線を向けられることも多々あります。

タイムループの鍵を握る重要な人物

遠藤拓人(演:長村航希)

朱海の後輩。

タイムループの事実を朱海に教えた人物。

仕事が忙しくて恋人をつくる余裕がなく、運命の人との出会いを夢見ています。

村田賢(演:三河悠冴)

朱海の後輩。

遠藤と同じく、タイムループの事実を朱海に教えた人物。

タイムループの原因を冷静に探る頭脳派。

森山宗太郎(演:八木光太郎)

朱海の上司。

気弱でどこか抜けている部分もありますが、おだやかな性格。

熱心なアイドルオタク。

平一郎 (演:髙野春樹)

森山の上司。

仕事人間で妻に怒られてばかりですが、近いうちに家族旅行を計画しています。

神田川聖子(演:島田桃依)

広告代理店のおそらく事務員。

朱海たちと直接の上下関係はないので、タイムループからの脱出作戦に関わっていませんが…。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』あらすじ【ネタバレあり】

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』のあらすじを結末までネタバレありで紹介します。

最悪な1週間

10月25日(月)、会社で目を覚ました朱海​​。

同じく会社に泊まり込んでいた同僚たちも次々と目を覚ます。

そのとき、「ドン!」と大きな音を立ててオフィスの窓ガラスに1羽のハトが激突

朱海たちは驚きつつも、慌ただしく仕事をはじめる。

彼らが働いているのは、とある広告代理店。

クライアントである木本事務所の崎野から無茶な要求をされ、休む暇もないのだ。

朱海はこの件がひと段落すれば憧れの木本事務所に転職する話が出ているため、手を抜くわけにはいかない。

ちなみに仕事の内容は「味噌汁専用炭酸タブレット」のCM企画。

崎野から具体的な要望もなく、社員たちは方向性すらつかめていない状態だ。

すると、後輩の遠藤と村田が朱海に奇妙なことを言いはじめる。

自分たちは同じ1週間を何度もくり返しているというのだ。

その原因は、おそらく永久部長が身につけている呪いのブレスレット。

しかし、朱海は2人の話に耳を貸さなかった。

火曜日も、水曜日も崎野からの無茶ぶりは止まらず、今週末も会社に泊まり込むことは確実。

朱海は土曜日に恋人との約束をすっぽかし、日曜日には「距離を置こう」と言われてしまった。

落ち込む彼女に、「紙に書いた言葉を当てるゲームをしよう」と言い出す遠藤と村田。

2人は朱海が書いた言葉を言い当て、「先週も同じことをやったからわかる」とタイムループを主張する。

そしてタイムループを自覚するには、ある合図を覚えてほしいという。

遠藤は手でハトの形をつくり、「ドン!」と大きな音を立ててデスクに叩きつける。

これが合図だ。

説得

翌日、朱海​​が目を覚ますと再び10月25日(月)。

すると窓ガラスに1羽のハトが激突。

これを合図に朱海​​はタイプループを自覚する。

前に進むために朱海、遠藤、村田の3人は行動を開始。

タイムループを終わらせるには、永久部長にタイムループを自覚させ、ブレスレットを破壊させる必要がある。

とはいえ、いきなり話を信じてもらうのは難しい。

そこで上申制度を採用し、1つずつ上の役職の人に事実を認識してもらうことにした。

まずは朱海の上司・森山、次に森山の上司・平を説得し、最終的に平から永久部長を説得してもらう作戦だ。

上司を説得することも大事だが、あるとき突然ループを抜ける可能性もある。

転職がかかっている朱海は仕事にも全力だ。

そして何度も失敗をくり返しながら、ようやく森山にハトの合図を伝えて説得に成功

次は平を説得する番だが、話を聞いてもらうには彼が抱えているデザインの仕事を誰かが巻きとる必要がある。

そこでデザインなどやったことがない遠藤が1から仕事を覚えることに。

幸い(?)何度もループしているので、時間はある。

デザインの仕事を完ぺきにこなせるようになった遠藤は平の仕事を巻きとり、その間に森山が平の説得に成功

その頃には朱海も崎野が驚くほどの完ぺきな仕事ぶりを見せていた。

平たちは永久部長にタイムループの事実をプレゼンする。

「実は、このプレゼンテーションが行われるのは、もうすでに3回目」

「手品ではないのです!」

永久部長の反応を先読みした言葉を次々とスクリーンに映し出し、ようやく信じてもらえた。

その後、部長がブレスレットを破壊した。

タイムループの真の原因

これで無事に来週を迎えられる。

……はずだった。

しかし、朱海​​が目を覚ますと再び10月25日(月)。

タイムループの原因は部長のブレスレットではなかったのだ。

困惑する朱海たちに、ここまで作戦に関わっていなかった聖子が「タイムループは今回で70回目だ」と告げる。

実は、聖子は最初にタイムループに気づいたが、誰にも信じてもらえなくて説得を諦めていた

遠藤と村田がタイムループを自覚したのは、聖子がたまたま手でハトの形をつくって机に叩きつけて見せたからだ。

聖子によると、タイムループの真の原因は、永久部長の漫画家になるという夢への心残り

15年前、部長は漫画で新人賞をとったが、部下のミスをカバーするために仕事が忙しくなったせいで原稿を最後まで描けずにいた。

漫画を最後まで描ききって編集者に送ればループは終わるはずだ。

そこで社員たちは、総出で描きかけの原稿にペン入れをすることに。

しかし、朱海は「自分は転職がかかっているのだからみんなと違う」と自分勝手な発言をし、協力しようとしない。

こうして社長のために力を合わせる同僚たちと朱海の間に溝が生まれる

その夜、朱海は崎野に呼び出されて木本事務所へ向かった。

そこで憧れの木本社長に会うが、彼女は自分のことしか考えていない人物だった。

崎野もほかの社員を侮辱する発言をくり返すため、朱海はどこか納得できない様子だ。

木本事務所から会社に戻ると、クライアントに電話越しで謝罪する永久部長がいた。

普段はお調子者の部長だが、社員を守るために必死に頭を下げているのだ。

再び10月25日(月)。

朱海は永久部長に「自分の夢とみんなのこと、どちらが大切か」とたずねる。

「自分の夢と言える人になりたかったけど、自分1人でできることは限られている」と答える部長。

それを聞いた朱海は、同僚たちにこれまでの身勝手な発言を謝罪し、一緒に漫画を完成させたいと頼んだ。

和解した社員たちは、一丸となってペン入れを進める。

結末

漫画の内容は、バンドマンになる夢を叶えられなかった青年が、妖狐に頼んで何度も人生をやり直すというものだ。

漫画と向き合ううちに、社員たちはその内容に心を動かされていった。

これまで自分のことばかり考えていた朱海も、周りが見えるようになった。

ついにペン入れが完了し、漫画の結末を描いて編集者に送るように永久部長を説得するが、断られてしまう

タイムループをくり返し、何度も説得を試みるが首を縦に振らない。

永久部長は人の手助けならできるが、自分のことになると勇気が出ないのだ。

「部長が自分の夢を叶えるところを見たい」

「不安なら自分たちが一緒にいる」

そんな言葉に背中を押され、部長は漫画のラストシーンを描くことを決意した。

月曜日、朱海たちは会社で目を覚ます。

永久部長の様子も、外の様子も、これまで何度も見てきた月曜日とは違う。

漫画を編集者に送り、ついにループを抜け出したのだ。

よろこぶ朱海のもとに崎野から着信が入る。

資料が送られてこないと怒る崎野に「今回の件は自分のせいだ。木本社長とは古くから付き合いがあるので、自分から謝罪する」と告げる永久部長。

続けて「朱海の転職の件、自分としてはうちの会社に残ってほしい」と言って電話を切った。

朱海も会社に残りたいと考えており、「これからもよろしくお願いします」と頭を下げて和やかな空気に包まれる。

結局、漫画は編集者から好評だったが、連載の話はなかった。

しかし、永久部長はこれからも漫画を描き続けるつもりだ。

漫画の結末はこうだ。

人生を何度やり直しても夢を叶えられない青年は、自ら命を絶つことを考えはじめる。

そんな青年を救ってくれたのは、かつて彼が命を救った女性。

2人は結婚し、子どもを授かり、貧しいながらも幸せに過ごした。

妻が亡くなったあと、「もう一度、人生をやり直すか?」と問う妖狐に、彼は「もういい」と満足げに答えるのだった。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』感想【ネタバレあり】

テンポがよく、コメディ要素も満載でおもしろかったです。

とんでもないブラック企業で地獄のような1週間をくり返す社員たち。

やばすぎるクライアントと、難易度が高すぎる謎の商品「味噌汁専用炭酸タブレット」。

どんな味なんだろう?

「蛇口をひねったら味噌汁専用炭酸タブレットが出てくるようにしてやる」というのは嫌がらせレベルが高すぎて笑いました。

同じ1週間をくり返しつつも、飽きさせない演出がよかったです。

映像制作会社が送ってきた資料のインパクトもなかなかでした。

アルバイトの高校生の弟がつくった映像資料は、もはやホラー映像…(笑)。

いちばん盛り上がったのは、やっぱり永久部長へのプレゼンシーンです。

プレゼンはまさかの3回目!

真剣な表情でプレゼンする様子が最高に滑稽で笑ってしまいました。

そして無事にブレスレットを破壊。

スローモーションで、アクション映画のラストシーンみたいなエモーショナルな雰囲気でした。

そこがまたばかばかしくておもしろいです。

ループを抜け出せると思いきや、またくり返される1週間。

もちろん一筋縄ではいかないですよね。

タイムループの原因は、夢への後悔。

お調子者の永久部長ですが、実はアツいハートを持った部下思いの人でした。

ぶつかりあい、失敗しながらも漫画を完成させ、ついにループを抜け出した朱海たち。

連載や読み切りの話にならなかったところがリアルでいいですね。

エンドロール後も必見です。

遠藤が運命の人に会いにいき、朱海のスマホに通知が入るシーン。

誰からどんな内容が届いたのか気になりますよね。

いい知らせなのか、悪い知らせなのかわからない…。

個人的には、恋人からのデートの誘いでハッピーエンドだといいなと思います。

作中で朱海とLINEのやりとりをしていたのは恋人だけですし…。

木本事務所で現実と向き合ったあと恋人にも謝罪しているので、この世界線での2人の関係は良好のはず。

崎野なら電話をかけてくると思うんですよね。

真相はわかりませんが、みんなが幸せになる結末であってほしいです。

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』まとめ

今回は、映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』のネタバレあらすじ&感想を紹介しました。

コンパクトながらも笑いどころが多くて、とてもおもしろかったです。

社員みんなで協力しあえる関係が素敵だなと思いました。

たくさんの笑いとともにちょっぴり勇気もくれる、そんな映画です。

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